Pam Poster Collection 戦後・・・そして世界に発信

会期
平成19年2月20日~平成19年8月10日
会場
Pam A館 Exhibition Zone

原弘が見届けた時代
戦後のデザイン界において指導的役割を果たした原弘は、1986年に亡くなった。
自身が手がけたポスターや書籍など4千点を核としながら、デザインにまつわる国内外の書物や作品などを合わせた「原弘アーカイヴ」は3万点にもなり、現在は特種製紙において整理・保管中である。戦後の混乱期を抜け出して、諸外国の文化の流入、日本的なもの再発見、表現の自由・・・いろいろな要素を包括しながら、「外国に追いつけ追い越せ」の時代に突入した。
日本にもっとも活気があったと回顧される50年代後半から60年代である。東京オリンピックは日本の国際社会への復帰の象徴でもあり、産業や文化に大きな活力をもたらし結実を見た。
原弘は東京オリンピックのデザインチームのメンバーとして、招待状や入場券のデザインを担当している。アーカイヴの中には戦後から亡くなるまでの内外のポスター作品が多数含まれている。
デザイナーでありながら研究者、教育者でもあった彼はそれらが「日本のデザイン史を語るに欠かせない」資料と考えたのだろう。
自分たちが導き支え、そして通り越していくデザインの時代を、原弘は熱いまなざしで見届けたに違いない。

今回の展示では原弘アーカイヴに、特種製紙の収集品を加え、戦後およそ30年のポスター26作品を紹介している。

Pam Poster Collection 戦後・・・そして世界に発信